告知板
ホーム
概要&入会案内
今月の内容
さくやこのはな
かりん作品抄
時評
ライブラリー
リンク
会員ひろば
かりんネット歌会
お問い合わせ
 
 
 
光野 律子 選  2018年10月号

幻想絵画のような歌を選びました。

夏燕とこしへに空のあるごとくひるがへりひるがへり墓群をとぶ
日高堯子

青き火を闇に点せば静寂はふいにのたうつ蛇となりたり
辻田裕美

会えなくなってどれくらいだろう指先に一輪大きな百合を回しぬ
中津昌子

鬼灯を求むる店先キジバトも炎天のような喉(のみど)を開く
流鏑馬みどり

子が磨く勾玉はすでに勾玉で記憶にみられているように青空
中山洋祐

菓子箱のフタは半分開けておくおとぎの国へすぐ行けるよう
大竹明日香

うぐひす色の郵便受けは色褪せてなんでも食べる鳥になりたり
上條素山

あさがほに花ひらき蝉がつばさ得る夜明けをこひびとは眠りゆく
鈴木加成太

まれまれにみる夢さめてあかときを足うらくづれる引潮にゐる
蛭間節子

満月の潮だまりにはきらりきらり蟹が脱皮ののち沐浴す
馬場あき子

*( )内は前の漢字のルビ