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中武 萌 選  2019年11月号

家族を詠んだ歌を選びました。

還暦のわれの隣の君の髪顱頂そよそよやさしくなりぬ
米川千嘉子

戦死の叔父の骨なき闇に祖母の骨父の骨おさめ墓となる墓
森川多佳子

どつさりと洗濯物は残されて盆参りの子ら帰りゆきたり
桶谷清子

ふるさとを引き払いたるちちははが並んで見てる都会の夕映え
光野律子

角のあるめがねの枠を勧めけり長男らしいと母は言いつつ
丸地卓也

四十余年書き続けたる日記帳夫の病状記すのみとなり
門脇泰子

みな家に一つは秘めたきことありやおとうとのこと問ふ人のなし
軽部敬子

一匹のみんみん蟬と帰宅せり夫の掌のなかうら安げなり
清水恭子

浴室のぬるぬるを指で拭いとる境界線なき家族の汚れ
鈴木京子

曾祖母は名さへ知らずも苔むして角なき石のしめりけを撫づ
池谷しげみ