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丸地 卓也選  2024年05月号

時間や時代を感じる歌を選びました。

テラノサウルスの顎骨は炭化してゐたり今に知る天草の白亞紀の怪
馬場あき子

うぶすなの海に向かひて鯨塚 漁り夫たちの猛きこゑを蔵(しま)ひ
松本典子

にんげんは取り残される北へ渡る雁の群れにも雪解水にも
齋藤芳生

人喰いの花となるべし小夜ふけてわが購いしラン科植物
光野律子

歴史にはなれぬ記憶を語りつつおもう梅干しと木乃伊のちがい
東山研司

古書店に古書は明治を慕ふえれどふる雪は人新世の切つ先へ降る
鈴木加成太

丑三つに洗い物する世が世ならわが名は妖怪・皿洗い婆
安永有希

数学と医学のわかれ道はあり追わずに過ぎしニコラ・ブルバキ
林 祐一

われもまた青きしづくのひとつなり老いて学なす青きを恥ぢず
坂井修一

太陽光のみが味方だ藁を着て農人だつたらう父祖の皺の手
池谷しげみ

※ ( )内は前の語句のルビ