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 かりん四十周年の諸行事がひと段落した。記念大会の祝賀会が朝日新聞、毎日新聞などで取りあげられた。記念出版『馬場あき子新百歌』については、毎日新聞「詩歌の森」で酒井佐忠が、かりんの会員の一首鑑賞から「馬場と一体になる歌人の底力が見える」と評した。記念特集号、記念出版、大会それぞれに新聞や短歌総合誌、結社誌などで話題となった。「かりん」誌上でも八月号は「四十周年を振り返る」という特集を組んだ。
 また総合誌各誌で、主宰・馬場あき子の特集や対談が組まれ、「かりん」とともにあった馬場の歩みが振り返られた。
 記念号について、角川「短歌」七月号の歌壇時評で、荻原裕幸、富田睦子がともにとりあげる。荻原は、総合誌でもできない濃密な内容とのべ、結社の役割が「体感的に理解」できると書く。そして無所属、超結社という冠は結社があってのこと、結社の活力が無所属歌人たちの活力の源と書いた。富田は、評論特集から結社の充実ぶり、人材の豊富さと熱意に驚いたと述べた。馬場の特集についてもとりあげ、「女歌」について書き、「かりん」の評論特集で抜けた女歌論議に触れた形となった。
 また、結社誌のなかでも、「まひる野」六月号後記(篠弘、島田修三)、「塔」七月号の短歌時評(濱松哲朗)でも取り上げられた。それぞれ結社とは何か、その役割とはなにか、という思索につながる内容であった。篠は「結社から育った歌人に対する後輩からの作家論」が愉しいと書く。無所属の新人歌人の「独走と孤絶」、限界を危惧し、結社も体質を変えるべきとも。島田は、記念号にある活気と似たものが「心の花」「塔」誌面にも感じるとして、企画・編集を比較的若い世代がグループで担うからだろうと指摘する。「塔」の濱松は、結社の圧迫感にも触れる。
 「心の花」は明治三十一年二月の創刊だ。今年、創刊百二十年を迎え、七月号を記念号とし、七月二十八、二十九日に記念大会が行われた。テーマはともに「新しさとはなにか」である。百二十年の折々に求めてきた「新しさ」を考え、特に前衛短歌以降の「新」に焦点を当てた。記念号の特集は「現代短歌を考える」。祝辞はなく、座談会を二つ、「12のキーワードで見る現代短歌」に他結社の歌人も書く。創刊当時は総合誌、それを意識した誌面であろうか。座談会では、佐佐木幸綱が「新」が価値を置くものとして使われだしたのは明治からと話しているのが印象に残る。
 結社は折々に更新しながら長く続くのが理想だ。更新のための解散があってもいいが、最近の結社解散は後継不在のためである。「ひろく、深く、おのがじしに」という「心の花」の自由な研鑽の面は、長く続く結社のいずれもがもっているものであろう。